トレド美術館ガラス・パビリオン / Toledo Museum of Art Glass Pavilion
設 計:SANAA
ガラス産業で栄えたオハイオ州トレドの美術館の別館です。本館はギリシャ・ローマ時代から現代アートまで幅広い作品を収蔵していますが、この別館ではガラスアートの作品を中心に展示されています。
一見すると同じ建築家による金沢21世紀美術館を思い起こさせます。
内部では展示室、ガラス工房、多目的スペースなどを二重のガラス壁で区切っているので、ホールからは展示室の様子が見えますし、展示室から外の景色も見えます。また仕切り壁の角は直角ではなくカーブしているので、何枚ものガラス壁とカーブの歪みが複雑に重なり合い、様々な表情を見せてくれます。この二重のガラスでの区切りにはメンテナンススペース、空調環境の緩衝帯、小さな作品の展示コーナーという役割があります。
訪問時点で2006年の竣工から18年経っていましたが、建物としてもキレイに使われていることも印象的でした。
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