MITチャペル / MIT Chapel

MITキャンパスの芝生の中に美しく建つ小さなチャペルです。シンプルな形状ながら、芝生の緑とレンガの茶色が絶妙にマッチしています。

写真では原っぱにポツンとあるように見えますが、実際には近くに学生センターやスポーツ施設があって、多くの学生が通り抜けるエリアに建っています。エントランスへのアプローチ周りの木々は、そうした周囲の喧騒と切り離すために植えられたものです。

また使われているレンガは、アアルトの学生寮と同じくゴツゴツした粗いレンガです。このチャペルの竣工は1955年、Baker Houseは1949年なので、サーリネンのアールトに対するオマージュかもしれません。
とは言え、このチャペルを名建築たらしめるのはその内部空間でしょう。窓を設けず、彫刻家ハリー・ベルトイアによって吊るされた金属片が天窓から差し込む光によって美しくキラキラ輝くことによって、神聖な雰囲気を作っています。周囲に設けられた池の水面から反射して入る光も効果的です。

 

< note建築探訪 >

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