MITステイタ・センター / Ray and Maria Stata Center

電子工学部やコンピュータサイエンス部、人工知能部などのラボ、教室、カフェが入る施設です。積み木をひっくり返したようなぐちゃぐちゃのフォルムは、個人的にはゲーリーの最高傑作ではないかと思います。

竣工後に雨漏りで訴えられたという話も聞きますが、それも納得?できるほど、ガラス・レンガ・ステンレスなど様々な仕上げの建築が不規則に重なり合って、所々その仕上げがそのまま内部にも続いています。

1階のスチューデント・ストリートには吹き抜けの高い天井から光が入り、その横にはカラフルな掲示板やボードがあり、いかにも大学といった雰囲気があります。歩くだけでも楽しめます。
一方で2階より上のラボや教授室のあるフロアは複雑な迷路のようになっており、初めて行くと迷ってしまいます。迷っている内に思わぬところで思わぬ人同士(研究者や学生)の出会いがあり、そこからまた新しい研究成果が生まれるそうです。そういったことも実はプログラムとしても計算されているのだとか。

建物そのものが遊び心に溢れて、「研究者はその心掛け(遊び心)を忘れてはならない」と言うメッセージが込められているようにも感じました。

 

< note建築探訪 >

建築ファンなら訪れるべき超エリート大学MIT(前編)

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