チャンディーガル政府博物館・美術館 / Government Museum and Art Gallery, Chandigarh

インドとパキスタンの分離独立に伴い、新たにチャンディーガルに設立された博物館です。設計はチャンディーガルの都市計画を作成していたコルビュジエと現地で実務を任されていた従兄弟のピエール・ジャンヌレです。

正方形の形状、モデュロールに基づいた寸法、ピロティ、エントランスホール、スロープ、周回する展示室、展示室に設けられた上階への階段などの要素は上野の国立西洋美術館と同じで、兄弟建築とも言えます。ちなみにコルビュジエ設計の美術館は世界で3箇所ありますが、どれも無限成長美術館という同じコンセプトの建築です。でも館内の色遣いはインドらしいですね。

国立西洋美術館は開館以来、時代やニーズに合わせて増築・改修されていることに比べ、チャンディーガル美術館は資金も人手も不足しており、建物の維持管理にも苦労されているようですが、都合良く解釈すればオリジナルが残されているとも言えます。

ということで同じ建物ながら、どちらもそれぞれの国らしい建築だとも思いました。

 

< note建築探訪 >

インドにも国立西洋美術館があった?

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